「サイトがある」と「サイトが働いている」は別の話
2025年版の中小企業白書によると、デジタル化に全く取り組んでいない企業は12.5%まで減ったそうです。ほとんどの事業者が何らかの形でWebを使っている計算になります。
ただ、「ホームページがある」ことと「ホームページが集客の役に立っている」ことは、全く別の話です。サイトを作ったきり更新していない。アクセス解析を入れていない。入れたけれど一度も開いていない。そういう状態のサイトは、名刺の裏にURLが載っているだけで、営業活動をしていない営業マンと同じです。
自分の場合、レンタルサロン Pieris のサイトにGA4とSearch Consoleを入れて、初めて数字が見えました。「レンタルサロンで開業 集客」「レンタルサロン 鍼灸」といったキーワードでGoogle検索10位以内に入っていること。サイトに来る人の約31%が広告費ゼロの自然検索から来ていること。どちらも、見ていなければ気づかなかった事実です。
逆に言えば、もし計測を入れていなかったら、この31%の流入が存在すること自体を知らないままでした。改善も、維持も、何もできなかったはずです。
見ていれば直せる。見ていなければ、壊れていることにも気づかない
サイトの計測は、健康診断と同じです。数値が悪ければ手を打てる。でも検査を受けていなければ、悪化していることにすら気づけません。
今日からできる「サイトの健康診断」5項目
専門的な知識がなくても確認できることはあります。自分がPierisのサイトを改善してきた中で、最初にやってよかったことを5つにまとめました。
- GA4が入っているか確認する Googleアナリティクス4(GA4)は無料のアクセス解析ツールです。サイトを制作会社に頼んだ場合、入っていないこともあります。管理画面にログインして、リアルタイムレポートに数字が動いていれば計測できている状態です。何も表示されなければ、まずはここからです。
- Search Consoleでインデックス状態を見る Search Consoleは、Googleが自分のサイトをどう認識しているかを確認できるツールです。登録して「ページ」レポートを開くと、Googleに認識されているページ数とエラーの有無が分かります。サイトマップを送信していない場合は、このタイミングで送っておくと検索に反映されやすくなります。
- 自分のサービス名で検索して何位か見る 自分の事業に関するキーワードをGoogleで検索してみてください。自分のサイトが1ページ目(10位以内)に出てくるかどうか。出てこなければ、検索から見つけてもらえていない状態です。Search Consoleの「検索パフォーマンス」で、実際にどんなキーワードで表示されているかも確認できます。
- スマホで自分のサイトを開いてみる 今の検索のほとんどはスマホから行われています。自分のサイトをスマホで開いて、文字が小さすぎないか、ボタンが押しにくくないか、表示が崩れていないか。パソコンでしか確認していないと、スマホで見た時の印象が全く違うことがあります。
- 計測タグが正しく動いているか確認する GA4のタグが二重に入っていたり、古いタグ(UA)だけが残っていたり、タグが入っているのにデータが来ていなかったり。計測の設定ミスは、外から見ても気づきにくい問題です。Google Tag Assistantというブラウザ拡張で、自分のサイトのタグ状態を確認できます。
5項目すべてに手を付ける必要はありません。まずは1番目と2番目だけでも十分です。GA4とSearch Consoleが入っていれば、サイトの状態を「見える化」する土台はできたことになります。
数字を見る習慣が、サイトを資産に変える
自分の経験で言えば、サイトの数字を月に1回でも見るようになってから、改善の手が打てるようになりました。どのページが読まれていて、どのキーワードで検索されていて、どこで離脱されているか。見ていれば、次に何をすればいいかが分かります。
制作会社に月額の保守費用を払っているのに、レポートが来ない。レポートが来ても、何を見ればいいか分からない。そういう状態であれば、まず自分で上の5項目を確認してみてください。自分のサイトの状態を自分で把握できることが、業者に丸投げしないための第一歩です。
ホームページは「作ったら終わり」ではない
作って公開した時点では、まだ何も始まっていません。計測を入れて、数字を見て、直すべきところを直す。その繰り返しで初めて、サイトは集客の仕組みとして機能し始めます。
広告は止めれば流入も止まります。でもSEOで積み上げた検索順位は、止めても残り続けます。自分のサロンサイトで自然検索が31%を占めているのも、見続けて、直し続けた結果です。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。